栞と紙魚子

栞と紙魚子 (1) (ソノラマコミック文庫)

栞と紙魚子 (1) (ソノラマコミック文庫)

昨日、美容院に行ったら諸星大二郎の「栞と紙魚子」シリーズが置いてあって、名前は知っていたけど読んだことがないので手にとってみる。

最初は「エコエコアザラク」の古賀新一とかと同年代の漫画家かと思って読んでいたら、作中にケータイが出てきたり、たまごっちがでてきたりして、確認したら最近描いたもので驚き。

美容師さんが誰かからもらって、美容師本人はまったく興味がないから店に置いてるみたいだった。しかも、サイン入り本も以前あったらしく、それは大ファンだというお客さんにあげたんだそう。

美容院では「殺戮詩集(さつりくししゅう)」の途中までしか読めなかったので、帰りに本屋に寄ってシリーズ3巻買って帰る。

ていうか、貰ったって、それって本人だったんじゃないの? 諸星本人。フツー、サイン本を本人以外美容師にあげないだろ。気づけよ、若造。

家で全巻読んで、私のホラー漫画家ランキングが変動。
1位:楳図 かずお
2位:諸星 大二郎
3位:伊藤 潤二

私が子供の頃に10年近く毎週通っていた歯医者が何故かホラー漫画が大量に置いてあって、70〜80年代のホラー漫画はそこで大体読みつくした感があるので、諸星ももしかしたら読んだことがあるかも。楳図、古賀があって諸星がないのは変な気がする。

栞は新刊書店の娘で紙魚子(しみこ)は変な本ばっかり集めている古書店の娘。毎回、紙魚子が持ってきた本によって奇奇怪怪な現象が起こる。

奇妙な人々が暮らす胃の頭町で起きるドタバタご近所コメディ@ホラー。バットエンドはないけど結構死んでる人は死んでる。

こんな漫画に気づかないで生きていたら人生の損失だった。危ない。美容院での偶然の出会いに万歳。諸星は天才。