ゲドの感想盛り上がり

やっぱ『ゲド戦記』は、感想を言い合うのがおもしろい映画なんだなとニヤニヤしながら、キーワード「ゲド戦記」を巡回してます。そこで気づいたのは、「新人にしては…」と書く、宮崎吾朗擁護派からDT臭がする。やっぱテーマゆえなんだろうなあ。アレンはDTなんだろうか。DTっぽいよなあ。そして初恋が竜と……。それは困難だ。
私はWikipediaで原作のあらすじを読んでから見たんだけど、アレンが世界を統べる王になるのって想像できない。この後にどんな成長を遂げるんだ。そして思ったのは、アレンが主人公なら、やっぱアレンの話だけに絞るべきだったんだと思うわ。ゲドとテナーはもっと脇役でよかった気がする。中途半端にテナーの過去とかを挿入しちゃったから、観客の混乱を招いたわけで。
あとやっぱ疑問に思ったのが「なぜに『ゲド戦記』?」とタイトルと内容が=じゃないこと。この映画の主人公はアレンだし、"戦記"って、アレンの内面の戦いが9割で、戦記といえる箇所ってあったかしら? タイトルに"ゲド"と入っているから、どっちが主人公なんだ? って見てて焦点が絞れないし、映画内でのゲドの存在理由は、CMなどに使われている重要なセリフを言わせるためだけに存在していたようにしか思えない。ゲドは主人公アレンを導く脇役に徹することもできず、主人公以上の存在感と「何かしてくれるかも……」という期待を抱かせ、抱かせたままで終わってしまう。言いたいことだけ言ってなにもしないのは、アレンが将来、世界の統治に関わる者であるという先見の目から、自分自身がここで問題を解決してしまうことより、アレン自身が問題を解決することが重要だから、……なんて思っているからかなあ、と勝手にフォローは脳内でしてみたけれどもね。でも、やっぱ予備知識なしだと、ここまでは推測できないわけで、ジブリのことも監督のことも原作のこともなーんにも知らずに見た観客(特に子供)には同情をしてしまうわ。予備知識が必要な長編アニメ映画ってのもなあ、と酷評するほどじゃないけど、褒められた映画とも言えない、と。そう思うわ。